Elective Courses

Anderson Schoolには様々な選択科目がありますが、1年目の秋学期は必修科目のみのカリキュラムとなっていますので、必須科目の免除試験を通らない限り、選択科目をとることは難しいでしょう(必須の4科目に加えて追加で選択科目を取ろうという意欲的な方は別ですが)。ほとんどの選択科目は1年目冬学期からの受講ということになります。他学部の講義は12単位までなら卒業単位として認めてもらうことができます。例えば、Film SchoolでEntertainment関連の授業を履修し、卒業単位に含めることも可能です。

 

実際の選択科目の受講申請についてはオンラインでのBiddingという方法を使って行われます。これは各個人が該当期に選択できる科目数当たり250点の配分をもらい、受講したい科目にこの点数をBidして、最高点をかけた学生から順番に定員が満たされるまで受講許可をもらえるというものです。2年になれば最高4科目選択できることから、Biddingは4日間に渡って行われ、1日毎に個々人に1科目の受講許可が出ます。

 

<目次>

1.ファイナンス関連の授業

2.アントレ関連の授業

3.エンターテインメント関連の授業

4.その他の授業


※以下でご紹介する授業は過去の事例です。開講科目は毎年見直される可能性があることをご了承ください。


1. ファイナンス関連の授業

アンダーソンの強みの1つにファイナンスがあります。実務界でも学術界でも著名な教授陣が数多く在籍し、また卒業後ファイナンス分野に進む学生も比較的多いようです。以下に特色あるファイナンス系の授業について幾つかご紹介します。

 

220: Corporate Financial Reporting

Instructor: Sussman,E.H. (2015春学期)

このクラスでは、Financial statement analysis、つまり、会計制度に従って作られた数字が実際の企業活動とどのようにリンクしているのかを分析することが授業の中心です。扱われるトピックは売上・費用認識から年金、ストックオプションまで多岐に渡ります。レクチャー+ケーススタディという形式の授業ですが、ケーススタディが80%程度を占めています。ケーススタディは、実際のAnnual reportやSEC Filingsを抜粋したものを使用しており、企業業績の分析の視点が学べますし、また、業績関連ニュースを理解する際の感覚も身につきますので、最もBusiness schoolらしい授業の一つと言えます。このため、このクラスは、Finance/Accountingを専攻したい方だけでなく、全学生にお薦めします。

 

 

226: Special Advanced Topics in Accounting

Instructor: Sussman, E.H. (2014秋学期)

Andersonで提供されている会計系の授業では最も難しい授業の一つです。教授はファイナンス分野で一番、人気のある教授の1人で、会計ファーム、投資銀行を経ており、投資家の視点から会計処理を学ぶことができます。投資銀行、PEを目指している人、又は、会計バックグラウンドのある方におすすめの授業です。M&A、企業再生、為替ヘッジ等の企業取引に関する会計処理について一通り学ぶことができます。ただ、MBAの授業のため会計仕訳等の枝葉末節ではなく、経営者が選択した会計処理の裏側にある意図や会計基準がいかに経営者の判断をバイアスするか等を実際の10-K(アメリカの有価証券報告書)を通じて学ぶことができます。毎週2本のケースが課され、負荷はかなり高い授業ですが、企業取引に係る会計処理に興味のある方へおすすめの授業です。

 

231C: Corporate Valuation 

Instructor: Santikian, Lori (2016冬学期)

企業価値評価の総まとめ的クラスです。一口に企業価値評価といってもその方法や特長は多岐に渡ります。実際の事例を使用しながらそれを学んでいきます。最もMBAらしい授業と言えるかもしれません。DCF (Discounted Cash Flow Method)、Relative value、Real optionなど、Finance基礎コースで学んできた内容を深堀しつつ、実務で適用できるレベルに落とし込んでいく内容になっており、企業価値評価の理論を体系的に学ぶことができます。講義中心の理論学習と理論の適用を学ぶケーススタディのコンビネーションで授業は進められます。グループワークによるケースライトアップが4回、個人ベースの中間レポートがあります。また、コースの最後には実際に企業を一つ選んでその価値評価を行うというグループプロジェクトが課されますが、必要なデータ収集から分析、キャッシュフロー予測、ディスカウントレートの算定、そして企業価値の算定という一連のプロセスを実践的に学ぶことができます。

 

231D: Takeovers, Restructuring, and Corporate Governance

Instructor: Greene, S.A. (2016冬学期)

投資銀行で30年間働いた教授によるM&Aを基本から学ぶことのできる授業です。投資銀行、PE、M&Aアドバイザリーを目指している方へおすすめです。授業はケースを用いて、通常のM&A取引からMBO、企業再生までM&Aの一通りを学ぶことができます。授業は、前半が講義で、後半がケース2本の解説(途中から生徒側の希望でケース1本に減りました)という負荷はかなり高めの授業です。ただ、負荷が高い分、バリュエーションのみならず、売手/買手間のシナジーの配分やM&A取引の背後にある意図まで、教授がしっかり解説してくれます。この授業は、一通り、DCFやCompsを用いたvaluationsを理解している人向きの授業です。このため、事前にCorporate Financeの授業等を履修しておくことをおすすめします。私は、後述のVenture Capital and Private Equityの授業と同時に履修して多くの知識を学ぶことができました。

 

232A: Investment Management

Instructor: Hanno. Lustig (2014秋学期)

ファンドマネジメントをするにあたり、平均分散アプローチ・CAPMなどが上手くいかない原因、他の代替的なアプローチにも言及してもらえます。実際にファンドを運用する人にとっては、こういうことを考えて運用している人もいるということを一度考えておいたほうが良いでしょう。

 

232B: Fixed income markets

Instructor: Longstaff (2014春学期)

基本的な債券投資についての授業。非常にオーソドックスな内容ですが、私の同僚でもここまで理解していない人も多いと思います。債券投資に携わる機会があるなら、これらの知識は必須であると思います。

   

232D: Options Market

Instructor: Daniel Andrei (2015秋学期)

デリバティブ(主にオプション)の価格評価について一通り学ぶ授業です。デリバティブ商品全般の概論から入り、二項モデル、更に有名なBlack-Scholesモデルへと進んでいくのがメインパートです。サブトピックとして、フューチャー/フォワード取引や、証券化と金融危機についても簡単に論じます。オーソドックスな講義主体の授業で、エクセルを用いた数値例やBloombergからの実際のデータ等も併用します。数学的な厳密さはあまり重視しません。教授はモデルの意味付けを直感的に説明するのが非常に上手く、初学者からある程度背景知識のある方まで得るものがある授業だと思います。

 

234A: International Financial Markets

このクラスは、コアのファイナンスでは手薄な、internationalな観点や為替レート・金利がからむコーポレートファイナンスを扱います。金利、為替、インフレがどのように関係しあい、企業活動にどのように影響するのか、そしてそれをどのようにヘッジすればよいのかということを学びます。Internationalな内容だけに受講生全体にinternational studentが占める割合が多いようです。

 

235: Venture Capital and Private Equity

Instructor: Garmaise, M.J. (2016冬学期)

授業名の通り、VC/PEのバリュエーション手法やビジネスモデル/ファンド構造について一通り学ぶことのできる授業です。教授は実務経験はあまりないようで、academic寄りという批判があるのも事実です。この授業のいい所は、毎週ケース2本を通じて5ヶ年予測CFの作成方法を繰り返し学ぶことができるところです。また、他のFinanceの授業ではカバーされることの少ない転換社債の価値評価についても学ぶことができます。授業ではチームを組むので、信頼のできるチームメイトとチームを組むことをおすすめします。私はこの授業を通じてvaluationsについて一通り学ぶことができました。

 

278A: Urban Real Estate Financing and Investing

Instructor: Paul Habibi (2014秋学期)

不動産会社を実際に経営している教授が、自分の会社に来た案件をケーススタディーとして取り扱い、不動産を買収するべきかどうかを議論する授業。結局は、キャッシュフローを割り引くだけと言ってしまえばそれまでだが、自分が考えきれていない点について、プロの不動産投資家がどこまで考えて、将来キャッシュフローを作成するについて、非常に参考になりました。

   

279C: Real Estate Economics, Capital Markets, and Securitization

Instructor: Stuart Gabriel (2015秋学期)

不動産市場、金融市場とマクロ経済の間の連関を論じていく授業です。トピックとしては、イントロとして米欧日の近年のマクロ経済政策(特に金融政策)に触れたうえで、不動産市場・金融市場の基本的な構造(REITや不動産証券化)とその金融危機との関係、更に今後の展望を論じます。授業形式は、各トピックに関する講義とケースディスカッションのミックスです。実務的というよりもややアカデミック視点ですが、教授のstorytellingが巧みで、こうしたトピックに感心がある人には楽しめる授業だと思います。2015年は期末試験に加え、個人のケースwrite-upが6本課されました。

 

298D: Hedge Funds

Instructor: Chernov, Mikhail (2016冬学期)

ヘッジファンドの概要(資金調達手段、組織運営方法、パフォーマンス評価の基準)について一通り抑えた後、個別の戦略についてレクチャーとケースを用いながら学んでいく授業です。ヘッジファンドの主要戦略はほぼカバーされており、2016年はActivism, Equity long-short, Quant, Fixed income, Credit investment (distress funds), Arbitrage, Relative value, Volatility trading, Macro, CTAについて学びました。また、学期中にヘッジファンドマネージャーなどのゲストスピーカーを呼ぶなど、理論面よりも実務面が意識された授業内容になっているため、ファンナンス業界の方にはお勧めです。ケースライトアップが6回、宿題が2回、及び期末レポートをグループワークとして取り組みます。

 

430: Corporate Finance

Instructor: Welch, I. , Mann, W.Bernardo, A. E. 等 (2015冬学期、2015春学期)

Corporate Financeは多くのFinanceの選択科目で事前に履修が必要ですので、早めに取るのがお勧めです。複数の教授により講座が開かれており、中でもBernardoはteaching awardもとるなど看板教授の一人ですので人気講義です。必修科目であるFoundation of financeの応用という位置づけで、内容としてはdebt financeによる減税効果及び最適な資本構成の考え方、WACCの応用とバリュエーション、リアルオプション、M&Aなど多岐にわたります。

2. アントレ関連の授業

LAという起業家が多い風土もあり、アンダーソンは起業家育成のプログラムが充実していることでも有名です。Harold Price Centerから起業のためのスキルを養成するためアカデミック、実務経験を積むためのプログラムが提供されています。実務プログラムにはVenture Fellows ProgramというPrivate Equity会社あるいは投資先企業でのインターンとして働くプログラムがあり、Price Centerからは以下のアントレ関連の授業が提供されています。

 

Entrepreneurship and Venture Initiation

Small Business Management

Corporate Entrepreneurship

Managing Finance and Financing the Emerging Enterprise

Managing Entrepreneurial Operations

Business Plan Development

Special Topic: Managing Entrepreneurial Operations

Special Topic: Social Entrepreneurship

 

 

215B: Market Entry Strategy

Instructor: Lieberman ,M (2016冬学期)

新しいマーケットにどのように進出していくかについて、過去事例をもとに学んでいきます。必修科目のストラテジーで学んだ基本的なフレームワークをベースとしつつ、市場参入に関する戦略(参入方法、タイムライン、投資額、競合への対処など)に特化して網羅的にカバーします。スタートアップの立ち上げの視点だけでなく、既存の大企業におけるマネージャとして、新たな収益機会や競合他社からのプレッシャーについてどのように対応すべきか、といった視点からも考察されますので、企業家を目指す方以外にも、例えば新規事業開発や新規市場開発などの分野に携わる方にもお勧めです。ケース、フレームワーク、ゲストスピーカー共に充実しており、1ページのメモを6回、ケースライトアップを3回提出します。

 

 

231E: Managing Finance and Financing the Emerging Enterprise

Instructor: Cockrum, W.M. (2015秋学期)

Cockrum教授はBusiness Weekのアントレ教授の全米トップランキング(1996年12月特集)1位にランキングされ、この授業はAndersonの看板になっている人気授業です。このCockrum教授の授業については、Andersonの有名教授陣の項を参照ください。

 

240E: Managing Entrepreneurial Operations

毎年春学期に提供されるこのコースは、起業家たちが事業の運用、操業で直面する多様な問題を探求、検証していきます。1学期(10週間)で数多くのケースを通して、次のようなトピックを順番に検討していき、起業家として要求される、スキル、フレームワークを身に付けていきます。

1) 起業前の意思決定がOperationに与える影響

2) 起業時に遭遇するOperation上の問題と機会

3) 事業の成功がもたらすOperation上のストレス

4) 逆境を勝ち抜くプロセス

 

 週2回1時間半づつのクラス(計20回)で毎回新しいケースに取り組むこの授業は、とても速いペースで進んでいきますが、それこそ起業家たちが実際の事業の運営で感じるペースなのでしょう。

 

284C: Managing Entrepreneurial Organizations

Instructor: Ullmen, J.  (2015春学期)

アントレプレナーシップの切り口から、毎回異なるバックグランドの豪華なゲストスピーカーから話を聞けます。また、ケースをもとにNikeやApple、Netflixなどの様々な企業を分析しプレゼンします。実際は、ゲストスピーカーからの話を聞くことの非常が高いため、アントレ志望であるかどうかはあまり関係なく2年目に入り、アカデミアでの学びに少し飽きてきた学生にお勧めです。

 

  

295A: Entrepreneurship and Venture Initiation

新しい事業をどのように起こすし成長させるか - すなわち、起業の方法は(起業か買収か)、ビジネスの機会は、起業のプロセス、資金をどのように調達するか、企業をどのように成長させるか、Exitのオプションは、といった起業全般に関する様々なIssueを勉強します。何人かの教授で交代に教えられていますが、その中でもOsborne教授は著名で、Price CenterのDirectorであるとともにCockrumと並ぶアンダーソンの看板教授の1人です。毎回の授業で1つずつケースを取り扱い、コールドコールを中心に進められる授業では、これらの起業に関する様々な問題をディスカッションしていきます。Cockrumの授業とともに準備にかかる作業量の多さと授業の緊張度の高さは、起業家になる人は絶対に経験しておくべきでしょう。実際に起業して成功した起業家がゲストスピーカとして授業にきて、学生に自分たちが直面した問題とその解決方法について話してくれたりもします。

 

295D: Business Plan Development

Instructor: Funk, J. (2015春学期)

名前の通り、何らかのビジネスアイディアをもとに、実際にビジネスプランを作成しプレゼンする、という授業です。Funk教授はLA近郊で長年VCでのキャリアを歩んできた実務家です。初回授業時までに4人〜5 人のチームを編成し、毎週の課題として、例えば財務の見通しやオペレーションいったプランのパーツ(のドラフト)を作成、それらを元にブラッシュアップして最終的な成果物をまとめあげます。授業の内容ですが、ケースやリーディングに関するディスカッション、ビジネスプラン作成にあたっての考え方の講義のほか、ほぼ毎回ゲストスピーカーによる講義があります。最後のプレゼンは、教授だけでなくVCの実務家も審査に加わります。自身のオリジナルのアイディアが無くとも、既に起業していたり、今後事業化を目指す予定であったりする生徒等もいるので、そういったチームにジョインすることも可能です。あまりこの世界に馴染みの無かった自分にとっては、起業家の視点を多少なりとも疑似体験する良い機会でした。

 

 

3. エンターテイメント関連の授業

アンダーソンを選んだ方の中には、エンターテイメントビジネスに興味のある方が毎年いらっしゃるようです。また、直接仕事にしなくても、少しハリウッドのビジネスの仕組みを知っておきたい、という方もいらっしゃるでしょう。ここではそういう方の為に、アンダーソンならではとも言えるエンターテイメント関連の授業について、Class of 2Kのモラッドハジャティ史織さんの経験に基づいて特別にご紹介します。取れる授業は大きく分けて、アンダーソンのMBA Program内の授業と、UCLA Film SchoolのProducer's Programの授業になります。前者は選択科目として通常の授業と同様に単位が取れ、後者はFree Electiveと呼ばれ、12単位(4単位なら3科目)まで卒業単位に加えることが許されます。

 

Law and Business of the Entertainment Industry

Instructor: M. Kenneth Suddelson, Esq.

 これはFilm Schoolの授業で、主に映画製作に関わる法律問題を扱います。(従ってLaw Schoolの人も多い)アメリカの著作権法の仕組み、原作の映画化権の取得、Product Placement、映画音楽の権利取得、資金調達/配給に関する問題など、映画製作の多岐にわたる分野について学ぶことができます。Instructorはこの授業の進行役といった位置付けで、毎回各分野のエキスパートがゲスト講師として呼ばれ、分野によりしっかり講義が行なわれる場合や、質疑応答が中心となる場合があります。各分野のエキスパートと接触できるので最新の問題についても議論でき、ビジネスの側から映画製作やその他エンターテイメントに関わるためには知っておかなければいけない知識が学べます。

 

Institutional Issues and Change in the Entertainment/Communication Industries

Instructor: Prof. Jeff Cole

 これはアンダーソンの授業。テレビ・映画を含めた業界事情を様々な角度からInstructorが講義を行なう。映画・テレビ(地上波・ケーブル)業界の歴史に始まり、その将来展望、各業界の規制事情(特にテレビ)、近日公開される映画についての情報・ビジネス展望などこれまた非常に広い分野にわたります。カバーの範囲が広い分だけ、講義が拡散しがちですが、アメリカのテレビ・映画業界についての知識が広がること間違いなしでしょう。

 

Position in Changing Entertainment Landscape

Instructor: Prof. Jamal Shamsie

 アンダーソンの授業。他の授業がかなり実地に近い情報を扱って、あまり統制なくそれを提供しているのに、この授業はかなり厳しくビジネスストラテジーの見地から(1年目の春学期にコア科目のビジネスストラテジーで基礎的なフレームワークを学びます)エンターテイメント業界についてのケーススタディを行うものです。Prof. Shamsieは人により好みがあるとは思いますが、こういった角度からエンターテイメント業界を研究されている数少ない一人で、情報の洪水におぼれることなくエンターテイメント業界でのビジネス戦略を考える貴重な機会だと思います。2年生向けのコースということになっていますが、もしその後にエンターテイメントビジネスを主に勉強するつもりならば、1年目でとっておくことをお勧めします。

 

International Financing and Distribution of Independent Feature Films

Instructor: Steve Fayne, Esq.

 Film Schoolの授業。映画製作のための資金調達についての授業。Independent Producerとして資金調達をすることを前提とし、アメリカ以外の地域へのプリ・セールスや完成保証 (Completion Bond)、国内配給、国際配給とその資金繰り、エクイティ・ファイナンスなど、要するにどうやって映画制作資金を手に入れて、管理するかということを勉強します。映画を製作する上でどう資金が流れるかという事がはっきり分かる授業です。

 

Distribution and Exhibition of Motion Pictures: The Devil

Instructor: Tom Sherak (Chariman of 20th Fox Domestic Film Group)

 Film Schoolの授業。映画の配給ビジネスについてのクラスです。当然の事ながら、映画をビジネスとして捉えるのはメジャースタジオの役割であり、アメリカ国内配給はそのビジネスの核となっています。これを知り尽くすインストラクターが毎回専門家を招き、映画"ビジネス"とは何かを学ぶのがこのクラスです。劇場と配給会社の虚々実々の駆け引きとその仕組み、ハリウッドビジネスの最新情報、最新劇場公開映画成績とその分析、等など、授業内容といい、Instructorの実績といい、まさにハリウッドの生の声が聞ける絶好の機会と言えるでしょう。

 

Strategic Profile of the Entertainment Conglomerates

Instructor: Prof. Jamal Shamsie

 アンダーソンの授業、AOL-Time Warner, Sony, News Corp, Viacom, Dreamworks, Bertelsmann, Disneyという世界のメディアをまたにかけるエンターテイメントコングロマリット。これら各社を各1回の授業毎に扱って、分析・議論を行ないます。今年から始まった授業で、これまでShamsie教授が各社に関して体系的に集めてきた資料を読むだけでも今のエンターテイメント業界を取り囲む状況を理解できること請合い。それをさらにビジネス戦略の見地から分析しての議論するのがこの授業の趣旨です。

 

Negotiation Strategies: The Game

Instructor: Cameron Jones, COO, 50 Canons (Mike Newell's company).

 Film Schoolの授業。ハリウッドのディールメイキングをシミュレーションゲームとして学ぶ。私はこの授業そのものは取っていませんが、後述するサマープログラムの中で同じシミュレーションゲームに参加しました。よく練られたゲームサマープログラムの場合は短期間で集中的に行なわれるせいもあり、非常にリアリティがありました。また講師は弁護士からプロデューサーに転身した興味深い経歴と大変な博学の方ですが、それ以上に人間的魅力にあふれていて、授業をさらにエキサイティングにしてくれます。

 この他に元 Sony Pictures EntertainmentのCEOで現Mandalay Pictures社長のPeter Guberによる授業などがあります。また、MBAプログラムの一環ではありませんが、夏に毎年Film Schoolのちょっと変わったサマープログラムを受講したので、それを最後にご紹介します。

 

Professional Program in Producing (Summer Session)

 これは、Film Schoolの年間を通じたプロデューサー養成プログラムの短期集中版で、3ヶ月間、週4回、月-木の夜7時-10時にわたって行なわれます。世界各国からハリウッドを目指す若者が集まって、ハリウッドの映画製作をディールメイキング、撮影予算、日程から映画のストーリー構成など多岐にわたって勉強します。講師は約2週ごとに各分野の現役バリバリの専門家が呼ばれ、ゲストスピーカーも非常に充実しています。(私の時はBen Affleckや Art Lison (The Untouchableのプロデューサー)など。)生徒の中にはすでに各分野で活躍している人もいたりして、授業外でも色々な集まりではそんなプロデューサーの卵たちとの親交を深めることができます。

4.その他の授業

252: Persuasion and Influence

Instructor: Noah Goldstein (2015秋学期)

組織の中において効果的にメッセージを伝え相手を説得する方法を学ぶ授業です。効果的な説得方法から始まり、他社から協力を得る方法や、組織の中での自分の影響力拡大のための戦略など、学習範囲は多岐に渡ります。学術的な研究結果をベースとしつつも、多様な例を用いながら即座に応用することを意識して授業が進められていきます。教授の指導方法も素晴らしく、非常に多くのBiddingポイントが必要な人気講座の一つです。中間及び期末レポートに加えて、期末試験が課されます。

 

264A: Market Research

Instructor: Bodapati (2015秋学期)

マーケティングに関する授業。特に、市場評価・機会認識・マーケティング戦略立案に焦点を当てる。消費財・耐久財だけでなく、サービス取引や対企業取引も取扱い、市場調査の結果に応じて、いかに価値を創造するかや、その価値を顧客に効果的に伝達していくかを学ぶ。教授曰く、マッキンゼー等の一流コンサルティング会社が現在実際に使用している手法を学ぶ。教授曰く、Andersonで提供されている授業の中でも非常に負荷が重く難しい授業であり、期末試験がオプショナルとなった(期末試験を受けなかった人は、中間試験の結果に応じた点数が期末試験の結果とされた)。通常は複数の個人・グループ課題、中間試験、期末試験で評価される。

 

264B: Data Analytics for Marketing and Finance

Instructor: Rossi, P. (2015冬学期)

marketing及びfinanceの分野における回帰分析等のモデル構築方法と、得られた結果を正しく解釈し意思決定に役立てることを目的とした、統計ソフトRを使った授業です。授業中は統計学の理論的な説明がメインとなり、実際のコードの書き方にはあまり時間を割きませんので、プログラミングの授業というよりは統計の授業といった方が近いです。ただし、4回ある宿題はすべてRで回答を出すことが求められますので、事前の知識は必要ありませんが、参考図書などで勉強する必要がでてくるかもしれません。宿題の他には、中間試験と期末試験があります。熱意のある教授ですので、負荷は高めだと思いますが、多くを学ぶことができます。モデル構築やビッグデータ処理などに関心がある方にはお勧めします。

 

 

266B: Advertising and Marketing Communications

Instructor: Zhang, Shi (2016冬学期) 

企業の広告宣伝に関する授業。広告宣伝予算の適切性、デジタル、アナログへの予算配分率、消費者参加型の広告宣伝、デジタル広告の効果測定等について学ぶ。上記内容を学べるのなら、と思い履修したが、あまり明確な解をもらえなかった。例えばデジタル、アナログの予算配分についても、要は「デジタルとアナログの相乗効果が大切。同業他社を参考に決めるべき」といった事を言われるだけで、実務でどのように活用するか、といった観点が薄かった。3回の個人ペーパー提出と中間、期末でのグループプレゼンがあるだけで、負荷は重くない。

 

273: Entertainment Finance

Instructor: Hendry, S (2016冬学期)

5週間、2単位の講義。前半は映画業界の仕組みと資金調達の動向、後半はテレビ業界をテーマに講義が行われました。個人の課題では映画のCash Ultimate Model(配給期間に渡っての項目別の現金のプラスマイナスを示したもの)の10年後の姿を予想するもの、グループ課題では映画の属性(e.g. Budget=$35MM, PG-13, Action, Talent Type=A type talent, Participation Type=Post BE, Foreign Pre-sale/Co-productionの有無)のみの情報から$500MMをどこに映画業界への投資戦略を競い、最終的に実際の興行実績と比較検討する課題が割り当てられました。ゲストスピーカーはJP Morganのメディア業界担当のInvestment BankerからSony Pictures Worldwide AcquisitionのSVP、Disney ABC TelevisionのCFOとバックグラウンドも幅広く、LAの土地柄から同級生の進路としても人気のある映画/TV関連業界のビジネスモデルに加え、NetflixやAmazonの動画配信サービス、更にはYouTube Redその他、既存メディアを脅かす新潮流の存在まで様々な角度から情報を得ることが出来ます。

 

297B: International Business Strategy

Instructor: Sakakibara (2016冬学期)

国際企業戦略に関する授業で教授はHBS卒の日本人。特に国際市場に新規参入する場合の参入戦略を学ぶ。国際化のメリット、参入機会の認識、参入方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット、グローバリゼーションに向けてのチャレンジ(特に新興国への展開)、等を学ぶ。毎週のケースリーディングでは、Nokia・Disney・Tesco等の世界的に展開する大企業の実例を取り扱うことが多い。また、教授が日本人であることもあり、日本に関連したテーマも取り扱う。ケースに関する個人レポートが5本とグループでのファイナルペーパーが課題としてあり、負荷はそこそこ。

 

298D: Sports Management

Instructor: Moorad (2016冬学期)

米国の様々なスポーツ業界をビジネスや組織運営という観点から捉える講義です。Money Ballなど有名な話も扱いますが、今ここでしか学べないタイプの授業の一種として受講をおすすめ。負荷は並です(個人でのケースの提出2件と最終週のグループプレゼン)。教授はUCLA卒業生であり著名代理人でもある教授Jeff Moorad(90年代にMLBマニーラミレスのレッドソックス移籍の契約をまとめ、その後アリゾナダイヤモンドバックスやサンディエゴパドレスの共同オーナーも務める)であり、授業はその人脈の広さを活かした内容となっています。第1回の授業ではサプライズで現ヤンキースのアレックスロドリゲスが教室に登場しました(さすがに毎年は無理とのこと)。その他もLA DodgersやUCLA Athletic Departmentの面々など普段会えない人々がゲストスピーカーで呼ばれるので話を聞くだけでも面白いです(実は教授が雑談で語る"交渉術"が一番ためになるという噂もあります)。グループプレゼンは今年はNHLのAnaheim DucksのCEO向けにLA周辺のスポーツ激戦区での人気上昇、差別化戦略を提案するものでした。前年はLA Clippersのメディア戦略、それ以前はLA Dodgers向けとテーマが変わるのでそのうちLAにやって来るNFLのチーム向けに用意させるかも知れません。

 

298D: Critical Milestones in Preparing for Life of Leadership

Instructor: Olian, Judy (2016冬学期)

一番bidding pointsが必要なクラスの一つ。2000ポイント近く必要だが、waitlistにさえ乗れば、おそらくクラスは受講できます。とにかく有名人がたくさん来るspeakers series。Steve BalmerやJassica Alba, Jack Dorseyなど幅広い分野で活躍するリーダーがプレゼンを行い、学長OlianとPeter Guber(元ソニーピクチャーズ社長、現GSウォーリアーズのオーナー)が質疑を通じて彼らの経験をシェアしてもら。もちろん学生の質問タイムもある。現役の経営者もくるが、話のテーマはあくまで、どのようにリーダーシップをj発揮するか、ということであり、実際の会社業績などは質問が制限される。Speakerの質が高いので、お勧めの授業。課題は(楽といわれている割に)何気に多く、500字のレポートを6回、Mid term paper と Final Paperもある。また学生のPanel Discussionも2クラス分程度あり、授業へのParticipation Pointsとして加算される。

 

Health Care Finance and Management

Instructor: Yin, W (2014春学期)

Public Policyとの合同のこのクラスでは、実際にホワイトハウスにてオバマケアの構築に参画していたWes教授より、米国の医療制度の現実、その課題について学んでいきます。セレクトされた教材もまた素晴らしいものが多く、授業を受けて時間が経っても、たまに見返すことがあります。ヘルスケア志望で、基礎知識として医療制度の成り立ちを根本から学びたいという全学生にお勧めします。

 

Healthcare Technology

Instructor: Doumani, R. (2015冬学期)

Public Policy、Medical Schoolなどとの合同のクラスです。現在の米国では、スタートアップ、大企業問わずヘルスケアへの投資が盛んです。この授業では、毎回、3Dプリンター、ウェアラブル、ビックデータ、IBMワトソン、ヘルスケアVCなど、現在ヘルスケアで注目を浴びている様々なビジネスについて最新の情報を学び、それらに関連する豪華なゲストスピーカーを招きます。希望すれば興味がある分野のゲストスピーカーとディナーに行くことも可能です。ヘルスケアに関連して今まさに何が起きているかを学びたい学生にお勧めします。

 

Advancing Bioengineering Innovations

Instructor: Doumani, R. 他 (2013冬学期)

Medical School、 Computer Science、Engineering Schoolなど幅広い大学院生、Ph.Dに門戸を開かれた合同授業で、参加希望者も多くselectiveです。集まった異なるバックグランドを持つ優秀なメンバーでチームを作り、世界的に有名な医療機関であるUCLAのRonald Reagan Medical Center が抱えるニーズのリストから1つを選択し、実際に予算を得て、医療機器開発をし、最後にVCへのプレゼンなどを行います。この授業で開発した医療機器などをもとに実際に起業したチームもあります。世界レベルのMedical School、Engineering Schoolなどが近接するUCLAならではの素晴らしい学びとなります。医療機器開発などに興味がある学生にお勧めします。

  

Independent Research

Instructor: Lieberman, M (2015春学期)

Indeperndent Researchは、親しい教授に個別にインストラクターになってもらうことをお願いし、個人で追求したい課題を設定し、リサーチしていくという非常に自由度の高いコースです。私は、在学中にヘルスケア関連で起業していたため、自分自身のビジネスに深く関わるコネクション作りや、マーケットレポートなどを行いました。やりたいことが明確にある学生にお勧めします。